下流老人の実態

増え続けている下流老人。もうこの年で貧困から逃れる術は何もない。

介護中の妻を殺害した83歳男性の苦悩

   

介護中の妻を殺害した老人

埼玉県小川町に住む国崎誠一(83)という老人が、
自宅で介護中の妻を殺害したとして逮捕された。

「認知症の妻の介護に疲れた」と話していたという。

妻の恭子さんが認知症になったのは3年くらい前とのことだった。
必死に介護していたが、数分前のことさえも忘れてしまう妻に
困り果てていたという。

近所に住む人の話によると、仲良く歩いて買い物に行く夫婦
だったらしい。

そんな最愛の妻を自ら手を下さなければならなかった
状況はさぞ辛かったと思う。
自分も83歳という高齢者で、体力的にキツイにも関わらず、
認知症の妻を支えるのは並大抵の苦労ではなかったのだろう。

だからこそ、無理心中を図った。

せめて、誰かの手を借りることができたら、
このようなことにはならなかったのかもしれない。

悲しい結末

国崎容疑者は逮捕後、少しの食べ物と水分しか口にしようと
しなかった。
その結果、衰弱し病院に入院した。
入院中も食事を拒否し、ついに帰らぬ人となった。

きっとお腹が空いていたことだろう。
喉も渇いていたことだろう。
これが妻へのせめてもの罪滅ぼしだったのだろう。

逮捕されるようなことをした男であるが、
優しい心の持ち主だったと思われる。

下流老人が亡くなるとき

一人暮らしの高齢男性の貧困生活がよく話題になるが、
夫婦そろっていても悲しい結末が存在する。

国崎夫妻のようにどちらかが認知症の場合、
看病するほうはとても苦労する。
認知症でも受け入れてくれる老人ホームに入所できればよいが、
けっして安いものではない。

現役時代に十分な蓄えをしていればよいが、
そうでなければ、夫婦で支え合わなければならない。
子供に頼ることができればまだよいが、
それができない家庭も多いだろう。

結局は金なのだ。

貯金のない貧困高齢者が弱ったとき、
今までに味わったことのない惨めな思いをするだろう。

お金がないのなら、最後まで健康でいなければならない。

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