下流老人の実態

増え続けている下流老人。もうこの年で貧困から逃れる術は何もない。

認知症の男性が線路に立ち入った事件の結末

      2016/03/26

認知症男性のJR線路への立ち入り事件

2007年12月、東海道本線(JR東海)の共和駅で
当時91歳の男性が線路に立ち入った。

男性は亡くなり、電車は運行を停止し、振り替え輸送を
余儀なくされた。

男性の息子はJR東海に訴えられ、720万円もの賠償金を
請求された。
認知症の父を家族が監視する義務があったとされての
賠償請求だ。

この裁判は注目を集めたが、1審、2審では、
家族に監視責任があるとされた。

ところが、2016年3月に最高裁で、
判決は逆転した。

亡くなった男性の家族はもちろん、認知症患者を家族に持つ人たちは
安堵の表情を浮かべた。

しかし、この判決に疑問を感じる。

たしかに認知症患者をずっと監視し続けることは、
たとえ家族であっても難しいし、720万円もの支払いを
免れたことは喜ばしいことだろう。

今回は相手がJR東海という大企業だったから、
そのような印象になるのだが、
もし、被害者が個人だったら、「家族に責任なし」という
判決を世間が良しというのだろうか。

例えば、認知症の人間が、フラッと公園に行き、
そこで遊んでいた子供に重傷を負わせたとする。
それでも今回の事件と同じことが言えるのだろうか。

今後ますます増えていく認知症患者

現在、第二次ベビーブームの人たちはバリバリの働き世代であるが、
あと20年もすると、その世代の人たちも働かなくなる。
そして、皆が元気で幸せな老後を過ごせればよいが、
実際はそうもいかないだろう。

今以上に認知症になる人も増え、共和駅での事故のようなケースも
増えていくと予想される。

さらに恐ろしいのは、昔の人に比べ、現在40歳前半の人たちは
結婚していない人が多いということだ。

奥さん(あるいは旦那)も子供もいない。お金もない。
いわゆる下流老人で、尚且つ独身。
こんな人たちが珍しくなくなるのだ。

これでは、家族の監視責任もクソもない。
誰も監視などしてくれないのだ。

そうなれば、責任を問われる人間もいないため、
裁判になることもないのだが、
治安が悪くなることは避けられないと容易く想像できる。

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