下流老人の実態

増え続けている下流老人。もうこの年で貧困から逃れる術は何もない。

生涯独身の下流老人

   

生涯独身の男

東京都北区に生涯独身の男性がいる。
佐々木さん(仮名・69歳)だ。
佐々木さんは20代のとき、幼馴染の女性と恋に落ちた。
その女性とは結婚の約束もしていたが、女性の両親から猛反対され
結婚は叶わなかった。

20歳からずっと鉄板を加工する工場に勤務し、
ほとんど休むことのない真面目な男だった。
給料は少なかったが、仕事には真剣に取り組んだ。

趣味はほどんどなく、たまの休みは
近所を散歩するか、家でテレビを見るくらいだ。
趣味にお金を使う男ではなかったが、
ストレス発散のため、美味しいものには金に糸目をつけなかった。

60歳のとき、40年間務めた会社を退職し年金生活を始めた。
まだ身体は元気だったが、働く気はなかった。
もう十分働いたのだから、これからは少しゆっくりしようと考えていた。

年金は月に14万円ほど。
受給額が少ないうえに、家賃5万円が毎月かかるため、
生活は楽ではなかった。

貯金もほとんどしてこなかった。
ひとり者だから何とかなるだろうと軽く考えていたのだ。

その結果、美味しいものも食べられないし、
家具や家電も十分にそろえられない状態になっていた。

話し相手がいない現実

寡黙で物静かな性格のため、昔から友達が少なかった。
親友は2人だけいたが、1人はすでに他界しており、
もう一人は、奥さんと共に北海道に移住した。

奥さんもいない、子供もいない、友達もいない。
佐々木さんが口を開くのは、スーパーのレジで

「袋はいりません」

と言うときくらいだという。

誰が見ても楽しくない人生だ。
まさに、失敗の人生と言える。

孤独死が待っている

お金もない。話し相手もいない。趣味もない。
どこから見ても下流老人の佐々木さん。

今の心配事は、アパートで孤独死をした後、
大家さんに迷惑をかけてしまうことだという。

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