下流老人の実態

増え続けている下流老人。もうこの年で貧困から逃れる術は何もない。

FXで破産した66歳の苦しい老後

      2016/03/04

FXで破産した老人

「FXで儲けた快感が忘れられなかった。
あの時のような鋭い勘が戻れば、また裕福な暮らしが
できるのだろうが、もう資金がない。」

こう話すのは、松田さん(66歳・アルバイト)だ。
彼は結婚経験がないものの、交友関係が広く、
破産するまでは寂しいと感じたことはなかったという。

東京都北区に実家があり、その土地は100坪。
3年前に母親が他界するまでずっと実家暮らしだった。
父親は10年前にすでに亡くなっていた。

現役時代は定職には就かず、お金が必要なときだけ、
アルバイトや派遣の仕事をしていた。
どうせ独身だし、老後は実家を売却すれば、
1億円にはなるから正社員で働く必要はないと考えていた。

母親が亡くなる1年前、貯金の400万円を資金に
FXを始めた。
するとわずか半年で2,500万円になった。
自分には投資の才能があると思った。

資産のあった親の影響で、もともと良いものを買うという
習慣があった。服や時計も高級ブランド品だし、
車は外車ばかりに乗っていた。
FXでお金を増やしてからは、その傾向はより一層
強くなった。

しかし、そんなにFXは甘くない。
2,500万円はわずか3ヶ月でなくなった。
さらに3ヶ月後、FX口座の所持金はマイナス900万円
になっていた。

母親が他界し、ひと段落したとき、
口座の状況を見てみると、マイナスは1,200万円にまで
増えていた。

しかし、半年で2,100万円増やした経験があるため、
すぐに取り戻せると判断した。
そこで、実家を売却し、近くの賃貸マンションに引っ越し、
投資を再開した。

実家の売却益で借金はあっという間に返済した。
ところが、十分な資金があったため、
気が大きくなり、投資額を増やしてった。

最終的には1億円近くの金がなくなった。

身の丈に合った生活ができない

賃貸マンションの賃料は月額15万円だった。
少ない年金では払えるわけもなく、
高級外車ジャガーを売り、高級時計ロレックスを売り、
食費を切り詰めた。

すぐに安いアパートに引っ越さなかった理由は、

「みっともなくて人を呼べないから」

だった。

最終的には見栄を張ることもできなくなり、
家賃2.5万円のアパートに引っ越した。

今までずっと見栄を張り、自分は裕福だと
友人たちに思わせていたため、落ちぶれた自分を
見せることができず、遊び相手はいなくなった。

松田さんの不幸は、投資の失敗が原因であるが、
身の丈に合った生活をせず、見栄を張り続けてきたことも
よくなかったのだ。

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