下流老人の実態

増え続けている下流老人。もうこの年で貧困から逃れる術は何もない。

老後破綻しないために必要なこと

      2016/03/22

老後破綻した65歳の男

破綻とは何か。

「物事が修復しようがないほどうまく行かなくなること。」

らしい。

田村さん(65歳・アルバイト)はそんな抜き差しならない状況に
追い込まれた男のひとりだ。

田村さんは子供の頃から成績優秀で、一流大学を卒業後に
高校教師になった。
ここまでは順調な人生だったのだが、27歳のときの
ある出会いが運命を狂わす。

教え子の女の子と恋仲になってしまったのだ。
彼女が高校3年のとき、お互いの両親に紹介し、
結婚の許可を取ろうとした。
しかし、互いの両親から猛反対されてしまう。

特に田村さんの実家は両親ともに教師で、
生徒に手を出すような人間は許さないという考えだった。

それでもお互いに愛し合っている2人は、
結婚するために突破する関門だと理解した。
そして、女の子が卒業すると同時に駆け落ちした。

その2年後、子供を授かった。
ところが、田村さんの悪い癖で、また生徒に手を出してしまった。

不倫が妻にばれ大激怒。
すぐに離婚となった。
子供の親権は妻が取った

さらに仕事も失った。
生徒に手を出したこと、不倫をしていたことが学校にも
知られることとなり、自主退職させられたのだ。

このことで実家の父親から、
「ここまでの恥をかかせる息子はいらない」
といわれ、親子の縁を切られた。

その後、日雇いで肉体労働などをして、その場しのぎの
人生を歩んでいたが、42歳のときに学習塾を始めた。
経営は軌道に乗り、44歳の頃には2教室を持つまでになった。

そして、幸せが再来する。
45歳のときに塾の教え子だった20歳の女性と再婚する。
勘当されていた両親にも紹介し、それと同時に恥をかかせてきたことを
詫び、今後は塾の規模を大きくし立派になると約束した。
両親は許してくれ、資金援助までしてくれた。

しかし、やっぱり田村さんはダメな男だった。
またもや生徒に手を出し、その噂はすぐに広まり、
生徒が集まらなくなり、塾は廃業した。
当然、妻には離婚を言い渡された。

両親はこういった。

「もうお前は信用しない。金はキッチリ返せ。」

田村さんは65歳になった今でも、少しずつお金を返済している。
おそらく両親が亡くなるまで続くだろう。

安心を得ることが何より大切

田村さんには「安心」を感じる要素がない。
お金、家族、仲間など「安心」を得るために
必要なものが何一つないのだ。

自らの過ちにより、老後破綻してしまったのだから、
自業自得だが、もう立ち直ることは不可能だろう。

人間は孤独に弱い。
安心を得るためには、少なくともお金と家族は必要だ。

それらを持つことが老後破綻になるのを防ぐためには大切なのだ。

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