下流老人の実態

増え続けている下流老人。もうこの年で貧困から逃れる術は何もない。

生涯おひとりさまの下流老人

   

一生おひとりさまの下流老人の人生は幸せか

生涯おひとりさまを貫き通す高齢者がいる。
幸福感というのは人それぞれであるが、結婚できぬまま高齢になる
というのはマネしたい生き方とは言えない。

おひとりさま下流老人の生涯

私が働く会社にアルバイトで来ている59歳の下流老人の話だ。
彼は職場から徒歩5分のところにある団地に母親と住んでいる。

奥さんはいない。
女性と付き合った経験があるかは知らないが、
とにかく結婚はしたことはないと話していた。

父親は10年前に亡くなり、それからずっと母親と2人暮らしだ。
母親は高齢のため、団地の階段が辛いと言っているらしい。

彼は22時から6時までの7時間アルバイトをしている。
7時間ずっと荷物の仕分け作業だ。
時給は1,200円。月に稼げる金額は、
(1, 200円 × 7時間) × 20日 = 168,000円

普通の暮らしができる金額ではないが、
団地住まいの男一人なら、何とか生活できるのかもしれない。

しかし、彼の母親は年金収入がない。
父親とともに個人事業でお菓子店を営んでいたのであるが、
年金の支払いをしていなかったからだ。
父親が亡くなると、お菓子店は閉店。
母親には全く収入がないのだ。

彼は16万円程度の収入で高齢の母親を養っている。

貧乏暮らしは親の代から

彼は小さなころから貧しかった。
両親が経営するお菓子店は、景気が良かった時期がほとんどなく、
常にギリギリの生活をしていた。

彼は高校まで出ているが、学力はないに等しい。
話す内容も幼稚だし、教養もない。
営業とか技術職のような仕事はおそらくできないだろう。
今やっている宅配便の仕分け作業のような仕事は、
彼にとっては天職といえる。

さらに女性にモテそうな雰囲気もなく、59歳まで独身だったと
言われても納得できる。

貧乏暮らしは親の代から連鎖しているようだ。

負け惜しみの人生

彼は明るいし、とても前向きだ。
仕事で失敗しても、
「やっちゃったものは仕方がない。次は失敗しないようにしよう。」
などといい、落ち込むようなことはない。

もちろん、荷物の仕分け作業をするアルバイトに
失敗の責任を押し付けるようなことはないので、
明るく振る舞っていられるともいえる。

ただ、社員に怒られてもあまり落ち込む様子は見られない。

結婚についても、しなくてもよいことがあると言っている。
もし結婚していたなら、母親と3人暮らしになって、
女2人の間を取り持つことが大変だかららしい。

前向きの発想のようでもあるが、ただの負け惜しみともとれる。

幸せかどうかは彼自身が決めることであるが、
傍から見ると、とてもじゃないけど幸せとは思えない。

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