下流老人の実態

増え続けている下流老人。もうこの年で貧困から逃れる術は何もない。

住宅リフォームで老後破綻しそうな男性

      2016/05/25

住宅リフォームで老後破綻するかもしれない現実

若い頃に建てた住宅は、定年後には築40年以上になることある。
そうなるとリフォームが必要なのだが、その資金に苦しむ老人が
多いのだ。
実際に住宅リフォームをした老人に現状を聞いた。

老後の住宅リフォーム

老後と言うのは定年後の年金生活のことだと考えています。
定年のときには退職金もまあ普通に頂きました。
それでリフォームの残金を精算しました。
そして約半分は妻に渡しました。
少ないけれども、30年以上連れ添ってくれたお礼です。

定年までやってこれたのも妻のおかげです。
それで退職金は半分になってしまいました。
貯蓄は約1千万円です。
勤めているときに、65歳までは生きているという想定で
老後の計画を立てていました。
財形年金も約500万円ほど貯めていましたし、
それを60歳からもらい65歳までは小遣いの足しになるという計算です。
ここまでは順調でした。

定年後も2年間そのまま継続でパートをしていました。
月給は約10万円でした。
これで小遣いは何とかなりました。
その後パートも辞めてからは何もしませんでした。
新しく挑戦したのはパソコンと囲碁です。
何かしていないと体がもたないのです。
やはり新しいことに挑戦していないとボケると思ったのです。
それも3年で卒業しました。

65歳を過ぎたころから家が傷んできました。
まずは雨樋の漏れです。
穴が開いていてそこから雨水がバシャバシャと漏るのです。
しばらくの間アルミサッシで穴をふさいでいました。
すると郵便受けにリフォーム屋のパンフレットが入っていました。
インターネットで詳しく調べると、いいことばかり書いてありました。
それと町内会の住所録に宣伝広告が乗っていました。
また、取り扱い金融機関も地元の金融機関です。
創業40年だとか。
これでなんとか信用しました。
地元で40年営業していれば悪い業者ではないと思ったのです。

そこで営業を呼んで家を見てもらいました。
するともう板金でやることはほとんどなく、
いまは強化プラステイック製になるとのことでした。
雨樋はすべて交換。これには参りましたね。
1階から2階まで交換すると200万円近くかかってしまいます。
しかし築40年近くになると、それも致しかたありません。
交換してもらうことになりました。

職人さんが来て、足場を組み屋根に上ると、
屋根が老朽化でぶかぶかしているとのことでした。
木が腐っていて、いつ穴が開いてもおかしくない状況で
危険ということで、屋根も葺き替えです。
しかし1階の屋根はアスベストで、廃棄にお金がかかります。
これは一般の産業廃棄物とは別で、決まったところに運ぶのだそうです。
これに掛かる費用は80万円くらい。
建築当時はアスベストは常識だったのでしょう。
さらに外壁にも亀裂が入っていたので、外壁塗装もお願いしました。

老後の人生設計が狂うとき

なんだかんだで800万円ほどかかってしまいました。
いままで貯めておいた蓄えがほとんどなくなってしまいました。
そこで65歳の時にアルバイトに出ました。
これはシルバーからの斡旋なので月5万円くらいしかなりません。

家の修繕のおかげで人生の設計がすっかり狂ってしまいました。
いまは医療費の捻出と葬式代を貯めることを目標にしています。
もうアルバイトもやめてしまいましたので、年金だけが頼りです。
生活していくので精一杯です。

一般庶民の老人だと自負していますが、
家を建て替えることになっていたら、
下流老人だったと思います。

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